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「2密」「1密」の意味とは?新型コロナ対策で知っておきたい新語とその具体例

2密1密 時事
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「2密」「1密」という言葉を、4月30日のNHKニュース“「3密」でなくても集団感染のおそれ”という記事で拾いました。

新型コロナウィルスの集団感染が起こりやすいとされる「密閉・密集・密接」の三つがそろった場面を「3密」といいますが、その「3密」のうち二つまたは一つを満たす場面を指して使われています。

新型コロナウイルスは、「密閉・密集・密接」のいわゆる「3密」の場面で感染が広がりやすいとされていますが、屋外での飲食で密閉という条件がないなど、「3密」ではなくても感染が広がったとみられるケースの報告が相次いでいます。感染力が強い変異ウイルスの拡大でさらに広がるおそれもあり、専門家は「2密」「1密」であっても感染すると考え、対策を徹底してほしいと呼びかけています。

「3密」でなくても集団感染のおそれ | NHKニュース

ニュースでは、「2密」「1密」の例が挙げられています。

「2密」の例は、野外での90人規模の飲み会。大学のサークルが河原で行ったパーティーで、参加者とその関係者から、最終的に約60人の感染者が出た事例です。屋外ということで、「密閉」「密集」「密接」のうち「密閉」がないので「2密」です。

「1密」の例は、都内のある劇団の稽古におけるクラスターの発生です。こちらは、「密閉」しかなかったという事例。マスクをし、メンバー間の距離は2メートル以上空けていたというので、「密集」「密接」がなかったといいます。

いやいいですね、この「2密」「1密」という言葉。コロナウィルスに感染する可能性を徹底的に排除したい者としては、2021年の流行語大賞に推したいぐらいです。どうも昨年、2020年のユーキャン新語・流行語大賞で「年間大賞」に選ばれた「3密」は、誤解を生む言葉だとかねて思っておりまして。

あらためて「3密」は、コロナウィルス感染症の集団発生のリスクを高める「密閉」「密集」「密接」の三つの条件が揃った状態を表します。

しかし、この1年間、知人の動向やらコロナ関連のニュースをうかがっていたところ、どうやら

「三つ揃わないとクラスターが起こらない」

あるいは挙句の果てに、

「三つ揃わないと感染しない」

とか思っている人が少なからずいるようにしか思えず。

いいかげん、誰か偉い人が3密の意味に関するこうした誤解を解いてくれないかと思っていたところ、今回のNHKニュースで「2密」「1密」なるキーワードを見て、「そうそう、そう来なくては」と思ったわけです。

ただ欲を言えば、記事の見出しは「集団感染」ではなく、「感染」のおそれとしてほしかったところでしょうか。というのは、「集団感染のおそれ」となると、3密のうち「密集」が欠けた状態でも感染が起こりうるということが伝わりにくくなりそうな気がしまして。

もちろん、集団感染が発生するおそれがあるという時点で、感染自体の発生の可能性は含意されています。また、記事では「『2密』『1密』であっても感染すると考え、対策を徹底してほしい」いう専門家の発言も引用されているのですが、見出しに「集団」とあると、

「自分はいわゆるパリピの人たちみたいに大人数で集まったりしない」

「部活にもサークルにも属してないから大丈夫」

「先輩と1対1のサシ飲みだから平気」

等々、いわゆる集団行動をしない人の心に謎の安心感を生んでしまいそうな気がしてなりません。

「よく読めば分かるだろ」とおっしゃる方もいるかもしれませんが、少なくともコロナに関しては「そこのあんた」と指さすレベルで言葉を尽くしたとしても、ほとんどの情報は人々の頭の上を素通りしていくのではないか、というのがこの1年で培われた印象です。

関係各位には今後、「2密」「1密」というキーワードを駆使しつつ、「3密じゃないから大丈夫!」なる誤解のみならず、「大人数じゃないから安心だよね」という根拠のない安心感を払拭していっていただければと思う次第です。

参考ページ:
3密とは – コトバンク

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